メンタルメイクセラピストⓇ制度発足前認定試験の結果報告

平成30年9月30日、西新宿において、メンタルメイクセラピストⓇ制度発足前認定試験を実施しました。
(1)制度発足前認定試験とは?
 本年2月28日に内閣府の承認を受けたメンタルメイクセラピストⓇ資格認証制度を運営するためには、制度に基づく試験を行うための試験官や試験問題の出題者の役割を担う上級(1級又は2級)の有資格者が必要となります。しかし、制度発足時にはそのような資格者は存在しません。そこで、これまで実際にメンタルメイクセラピーに関わり、外観に障がいや悩みを抱える方々のメイクやケアの経験を積んできた人達の中から、特別の試験(資格認証制度の運営開始後に行われる試験と類似する内容の試験)を実施し、それによって上級の有資格者を選出することとしました。このような方法は、医師の専門医制度を発足させるときなどにしばしば行われており、それに倣ったものです。

 

(2)受験資格
 上記の考え方から、この制度発足前認定試験を受験できる人は、「外観に関して問題のある」患者に対してメイクを行った実務経験が1年以上あり、VAS・WHO QOL26のデータを付けた症例報告書(メイクの相手方から聞き取った内容、提供したメイクのテクニック・ポイントなどを記述し、メイク前後の写真を添付したもの)を20例以上提出することのできる人に限定しました。また、受験者には、実技試験のモデルを同伴すること、そのモデルは同伴者ではない受験者のメイクを受けるのに同意していることを条件としました。

 

(この試験に関する事項の詳細は「受験要綱」をご覧ください。)

 

(3)試験内容と評価
 この試験の内容は3つの評価から成り立っており、それぞれの配点は以下のとおりとしました。

試験項目

配点 割合
VAS・WHO QOL26を含む症例報告書の評価 134 25%
実技試験 352 65%
論文試験 54 10%

 

 症例報告書の評価は、VAS・WHO QOL26の一定期間後の回収率や統計的に有意な変化が表れたかを評価し、また聞き取った情報が適切であったか、提供したメイクが適切であったかなどを提出された写真等で評価することで行いました。
 実技試験は、メイクに関する25項目、コミュニケーション・メンタルケアに関する8項目について、項目毎に4段階評価を行いました。評価者は、メイクの専門家2名、医師1名、臨床心理士1名の計4名で、それぞれが採点した点数を累積して、その合計点で評価しました。
 論文試験では、①「外観に関して問題のある」患者からヒアリングを行う場合の必要項目と項目毎のヒアリングの目的、又は②先天的な外観障がいと後天的な外観障がいのそれぞれの場合に患者に対する対応をどのように変えるべきかの2問から1問を選択して回答することとしました。

 

(4)応募者及び受験者
 この試験には、5名の方が応募し、5名全員が受験しました。

 

(5)試験結果
 この試験の結果、受験者5名全員がそれぞれの合計得点で満点の80%以上を達成し、1級の資格者として認定されました。
 試験結果(平均点)は以下のとおりです。

  症例報告 実技試験 論文試験 合計
平均点

107

288 45 440
満点 134 352 54 540
達成率 79.9% 81.8%  83.3%  81.5%

(6)合格者
 1級資格者として認定されたのは以下の方々です。

  • 小田切俊子(東京都)
  • 西田佐奈江(西奈まるか)(神奈川県)
  • 笠原弘子(東京都)
  • 箕浦裕子(神奈川県)
  • 尾田由紀子(大阪府)

(資格者の詳細はこちら>>>

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